Hatibei's music blog

以前は写真ブログでしたが、最近はもっぱら音楽の話題です。

e.s.t. など

感染症やら戦争やらと騒がしい昨今ですが、ふと『方丈記』を思い出しました。古典はとっつきにくいと思う人が多いのかもしれませんが、『方丈記』は古典の中では読みやすいですし。下記のサイトの解説と現代語訳は分かりやすく面白いです。Rino さんの声も心休まるようでよい雰囲気です。
https://www.youtube.com/watch?v=Is9FKT29XxU
個人的なことをいえば、僕も50才前からほぼ世捨て人みたいな生活をしているので、鴨長明さんに共感できるところが多々あります。もう一昨年になりますが従弟が亡くなり、叔母は従弟の亡くなった家に住むのに抵抗があるのか、目黒の家を建て替えていますが、3階建でエレベーターをつけるとか、従妹の部屋は音楽好きなので防音を施した部屋にするとかいっています。防音を施した部屋は羨ましいけれど、僕としては起きて半畳寝て一畳といった環境も悪くないかなと思ったりも。

音楽の話題です。トルド グスタフセンのジャズピアノのような静かなジャズが北欧のジャズの主流かと前に書きましたしたがどうも違っていたようです。たとえば Esbjorn Svensson Trio、何て読むんだ? ってな感じですが、エスビョルン スヴェンソン トリオと読み、略して e.s.t. リーダーのエスビョルン スヴェンソンは2008年にスキューバダイビング事故で亡くなってしまいましたが、このトリオのベスト盤 Retrospective を聴いていると、いろいろなことを試みたピアノジャズトリオだったことがわかります。クラシック、ロック、テクノ、ノイズなど様々な要素の入ったこのピアノトリオの演奏はトルド グスタフセンの世界とは違って、いささか過激なところがあります。もし彼が今も生きて活躍していたら面白いアルバムを連発していたかもしれないと思うと残念です。彼の生前最後のアルバム Leucocyte(白血球って変なタイトルですけど)や死後発売された 301 というアルバムなどアグレッシブなところもあり、普通のジャズピアノトリオの演奏に飽きてきたらこういった作品も悪くありません。2005年発売の Viaticum も面白いし。
エスビョルン スヴェンソン以外ではニルス ペッター モルヴェルにも興味深いアルバムが沢山あり、どれもかなりぶっ飛んでいます。たとえば、NP3 という2002年発売のアルバムとそのリミックスアルバム Remakes(2005年)の聴き比べたりするのも面白いです。Remakes に入っている何語か分からないラップは日本人の僕にはまるで宇宙人の言葉を聞いているようで不思議な気分にさせられます。ノルウェー語なのかな? とにかくトルド グスタフセンの静寂?なジャズとはとは全く別の音楽世界が広がります。北欧のジャズには過激なものも多いようです。トルド グスタフセンの静かな雰囲気は北欧のジャズの主流どころか、もしかすると変わり種なのかもしれません。

Esbjorn Sevesson trio (Leucocyte)
https://www.youtube.com/watch?v=u9kNecyymJo
Nils Petter Molver  (Nebulizer(NP3))
https://www.youtube.com/watch?v=CiMHIuoQ2b0