Hatibei's music blog

以前は写真ブログでしたが、最近はもっぱら音楽の話題です。

枯れすすき

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写真は小貝川の枯れすすきです。

と、これだけではナンですので・・・・、
少し長くなりますが、梅原猛氏の『仏教の思想』からの引用です。

「ここで『大般涅槃経』は、一人の悪魔を登場させる。(中略)悪魔は釈迦に、涅槃に入ること、死ぬことを勧めた。そのとき釈迦は、まだ多くの人間は救われておらず、さまざまな外道は降伏(ごうぶく)されていない、どうかしばらく、多くの人を救い、おおくの外道を降伏するときを待ってほしい、と悪魔にたのんだ。しかし、今、多くの人は救われ、多くの外道は降伏された、すべてなすべきことは終わった、涅槃に、永遠の安らかな死に入ったらどうだと釈迦に勧める。この悪魔の声に釈迦は簡単に従う。そして次ぎのような偈(げ)を説いたという。
一切諸衆生 皆随有生死
我今亦生死 而不随於有
一切造作行 我今欲棄捨
すべて生きとし行けるものには生死があり、我もまた生死があり、したがっていつまでも存在することはできない。一切のことを、わたしは今捨てようと思うという意味であろう。
増谷文雄先生によれば、悪魔とは、自己の内面の煩悩の心をいうという。すると、釈迦にはさとりを開いたときから、彼の心の中に、できるだけ早くこの世を去りたいというひそかな願望があったのであろうか。私はどうもそんな気がしてならない。」

僕もそんな気がしてなりません。

様々なことにかかわり、いろいろなものを持っていると、それらのものに執着して煩悩も深くなるだろうから、まずは身のまわりの整理からはじめのが大切なのかな?
あれこれと捨てていって、最後に残った命を捨てる・・・。う~ん、いいですね、そういうの。いろいろなモノや事柄に執着して「まだ死にたくない、死にたくない」と思いながら死んでゆくよりも、「もうそろそろこのあたりでいいか」と死んでゆく方が幸福なような気もするし・・・。

そうは思っても、まだやりたいことや読みたい本や聴きたい音楽があるし、と、また煩悩が頭をもたげてきたな。