昨日撮った薄の写真です。
・雪散るや穂屋の薄のかり残し (芭蕉)
・山は暮れて野はたそがれの薄かな (蕪村)
薄(すすき)の句ではないけれど、「薄」という字があるので、
・薄月夜花くちなしの匂いけり (子規)
個人的な好みではやはり芭蕉と蕪村の句がいいなー。
その状況、風情が絶妙な句、絵画的で情景が目に見えるような句、
芭蕉さんと蕪村さん、流石です。
子規さんの句、何だかイメージが散漫なんじゃない?
季語として使える言葉がひとつの句の中にふたつ入っているせいかな?
って、偉そうなこといってみました。
「薄月夜(うすづきよ)花くちなしのほのかな香りがしたという句、すばらしいじゃないか。
おめぇ、全然、俳句が解ってないね」
なーんて、いわれそうですが、
そう感じたのだから、これはしょうがない。
子規の薄の句を検索してみたら沢山でてきました。
・月の出て風に成たる芒かな (子規)
・雨さそふ千畳敷の薄かな (子規)
芒(薄)が風になるという表現は写生というにはずいぶんと観念的だなぁ。
薄が雨をさそうというのも観念的だし・・・。
冒頭に「雨さそふ」、まるで忠臣蔵の浅野内匠頭の辞世の歌みたい。
あっ、あれは「風さそふ」か。