とこれだけではナンですので・・・。
ナチスが政権をとったばかりの時にはドイツやポーランドに住むユダヤ人にはまだまだ逃げ出すチャンスがあったけれど、当時のユダヤ人達はまさかちかい将来、自分達が大量虐殺の標的になるはずがないと思い（現実にはなりましたが）、多くの人々は逃げようとしなかった。数百万人のユダヤ人が殺されたのは、当時のユダヤ人達の多くが「（自分達にとっての）都合のよい真実」しか見ようとしなかった結果だと書いていた人がいました。
こういうことって当時のユダヤ人達だけにいえることではなさそうです。半年前までの日本人の多くは「日本の原発は世界一安全だ」というような「都合のよい真実（大ウソ）」を何となく信じていた訳だし・・・。
ヨーロッパの金融危機だって大事にはならないし、アメリカの対テロ戦争だってアメリカが勝ってそのうち終わる。日本の放射能汚染の除洗はうまくゆくし、東南海で起きるであろう地震では原発の大事故は起きない。そういった「都合のよい真実」にたよって、それが現実でなかったと気がついた時には何か手を打つにはもう手遅れなーんてことがあるような気がしてなりません。
現実はユーロ圏の経済は崩壊、アメリカのテロ戦争は泥沼化、日本の放射能汚染問題は深刻化、次ぎの大地震でまた原発が大事故を起こす、そういった可能性は低からずあるのかもしれません。もしそうなったらたいそう「都合の悪い真実」ということになりますけど、現実（真実）というのはこちらの都合のよしあしなんて考えてくれませんからね。
しかし、そんなことをどうのこうのと考えてもどうなるものでもなく、どーでもいいやと、毎日、雲でもボーッと眺めている方がいいかな。
「雲を見ているのが好きだな～」なーんてイイ歳をしていっていると、バカみたいなのかもしれませんが、ま、バカならバカでいいや。お利口さん達の「都合のよい真実」話しにはもう飽きちゃったことだし、といってやたら悲観的になっていても面白くないし・・・。
